Living withOguni-Sugi

img
01

小国杉とは

小国杉とは

木目が詰まって比重が高く、その丈夫さ、使いやすさから建築に適した木材として高く評価されるブランド材・小国杉。2008年に地域登録商標として登録され、「熊本県阿蘇郡小国町及び南小国町産の杉木材」と定義されています。

小国は、国内でも長い歴史を持つ林業地のひとつであり、その始まりは約250年前。肥後国を治めていた細川藩が各戸に25本ずつの苗木を配ったことが起源とされます。

南小国には、当時植えられた堂々たる杉の木々の森が、今も大切に残されています。標高400mを超える山間高冷地帯である南小国町は、九州南部の熊本県ながら平均気温は東北レベル。

夏は比較的涼しく、冬は一帯が凍結して-10℃程度まで下がる厳しい寒さとなります。この寒暖の差が小国杉をゆっくりと育て、木目の詰まった、丈夫な木をつくるのです。

阿蘇山の噴火の後に残った裾野部分に位置し、比較的なだらかで高低差が少ない土地で育つのも小国杉ならではの特徴。木の性質が揃いやすく、建築に利用しやすい木材に仕上がります。

img
02

南小国とは

南小国とは

私たち穴井木材工場がある南小国町は、熊本空港から北東へ車で約2時間ほど。阿蘇山周辺の世界最大級のカルデラの壮大な景色を抜けた先にある、緑に囲まれた人口約4,000人の小さな町です。

町の面積の約85%は、筑後川の源流域と山林。阿蘇外輪山である九重連山の標高430m~945mの中山間地域で、一部は阿蘇くじゅう国立公園に属します。農山村の景観や環境・文化を守り、美しい地域を将来にわたって守り続ける取り組みをする「日本で最も美しい村」連合にも加盟するこの町は、雄大な自然の恵みのなかに人々が住まう場所。

湯処として全国的に有名な、風情ある温泉地・黒川温泉もあり、日本の原風景ともいえる豊かな自然に抱かれた美しい町です。「きよらかで美しい」という意味が込められた「きよらの郷」とも呼ばれています。

img
03

地熱乾燥材とは

地熱乾燥材とは

穴井木材工場では、積極的に地熱乾燥を行っています。全国的にも珍しい地熱乾燥を行うのは、製材所からもほど近い、小国町の岳の湯地区。山あいに住宅が点在する中、地表のそこかしこから地熱水蒸気(湯けむり)が立ち昇るその集落の光景は、とても神秘的。集落の人々は、古くから今日に至るまで、この湧き上がる蒸気を調理場としての蒸し場や暖房、洗濯物の乾燥などに活かしてきました。

地熱乾燥材®は、この天然の地熱を利用してやさしくじっくりと乾燥させた木材です。通常の乾燥のように化石燃料や電気を使わない地熱乾燥は、二酸化炭素の排出が少ない、環境負荷の低い乾燥方法です。さらに化石燃料や電気での乾燥は、木材を高温にさらすため、納期は短縮されるものの、木の焦げた臭いや変色などの課題が残ります。

一方、地熱による乾燥では、50~60℃の中温で緩やかに乾燥させることで木材の細胞への負担を抑え、木材の持つ本来の色や艶が保たれた建材として最適な状態で乾燥させます。木にやさしくかつ、建材としてより望ましい仕上がりとなる乾燥方法なのです。